iF賞、Red Dot 賞、Dezeen Award Short Listed 受賞
機能とデザイン
側壁が真空になった魔法瓶タイプの鍋。
この鍋の特徴は側壁は真空だが底は真空ではないので、直火にも、IHヒーターにもかけられる、という点である。そして、一度沸騰させたら火や熱を止め、セットとなっている鍋敷きの上に30分程度置くと調理仕上がるという省エネタイプの鍋。「魔法鍋」というカテゴリーは以前からあるものの、直火にかけられる魔法瓶タイプになっているものはこれだけである。セットとなっている鍋敷きを使用すると電気要らずで小1時間程度は保温もできる。ヨーロッパに日本の「鍋料理」を紹介したいということと、向こうでもフォンデュのような鍋料理はあるのでそうした料理と、その他普段の料理から使用して頂きたい優れた鍋。
ブランド構築と販促について
テーブルの真ん中に置いて皆で取り分ける鍋にしてもよいようにインテリアの一部となる温かみのあるイメージを演出している。そのため、取っ手や鍋敷きを木で作成。色もトレンドを意識しつつも、日本の古来からの色名を用いて日本的なイメージも与える工夫をしている。
クライアント企業のヨーロッパ進出第一弾となるプロジェクトで、パリではメゾン・エ・オブジェ見本市に出品し、またミシュラン3つ星シェフであるAlan Passard氏をプロモーターに起用し、見本市での実演と、またデパートなどの売り場での実演販売が催された他、テレビや雑誌などへの広告は打たず、現地のインフルエンサーに依頼し、公知を広めた。その結果料理雑誌、インテリア雑誌などにも鍋は取り上げられ、販売店もフランス全土へと拡がった。